2012年11月17日土曜日

暑い日続く。

マラウイは雨季に入っている。
年間で一番暑い時期だ。
1学期も始まったと思いきや
既に半分が過ぎようとしており、
朝練習や部活動も軌道に乗っているべき時期である。
本来は…。

本来は、というのは、実際はうまくいってないということ。
朝練習に参加する生徒は前学期の半分以下。
部活動に参加する生徒もだ。
対象にしているメンバーはほとんど変わらないのに。

こうも状況が変わってしまったその原因は、断水。

最近毎日断水がある。赴任後1年間は一度もなかったのに。
新学期が始まったと同時に断水の日々も始まった。
しかもその時間帯はまさに私が家にいる時間帯。
そのため、水を得るのにもタイミングを見計らって
日中一度学校から家に帰り、飲み水、食器洗い用の水、
洗濯用の水、トイレ用の水を確保しなければならない。
そしてシャワーを浴びてまた学校に戻る。
もちろんこういった状況下にあるのは私だけでなく、
同じ生活圏内に住んでいる生徒も同じ。

そのため、本来朝練をしている時間帯に、
生徒は水の確保をするためどこかに行かなければならず、
部活動で汗を流しているちょうどその時間帯に
断水が始まるため、生徒は部活動をせずに家に帰り
シャワーを浴びてしまいたいのだろう。
実際私もそうしたいところもあるのでわからなくもない。
ただでさえ暑い時期。何もしなくたって汗はかくわけだし、
衛生上のことを考えると、この国では優先させるべきが
トレーニングではないことも頷けてしまう。。

また、普段のトレーニングの際には飲み水を持ってくるよう強く
生徒に言っているのだが、飲み水が十分に確保できないため
トレーニングにうまく誘導できないというのも一つの理由としてある。
事前に確保することはできるだろうが、あるものは飲んでしまう。
なんたって暑いんだから。自分もそうだからわかる。

そして夜はその暑さのせいで寝苦しい。。

そんなこんなで活動がうまくいってないこともあって、
最近はなんだか気持ちが不安定だ。

日本で毎日仕事を頑張っている友だちの報告なんかを聞くと、
なんだか追いてかれてしまってるような、そんな気持ちになる。
犠牲を払ってまで自分がここに来たことは果たして
よかったのだろうかと思ってしまうこともある。

成果を求められない毎日の中で、自分はどう生きていく
生き物なのかを試されているのだろうか。そう思うこともある。
そして、そう思ってしまうのは、成果を求められない毎日が
苦しく辛いものだからだ。成果を求められないというのは、
期待されていないとも置き換えられる。
そういった状況下で自分はどこに生き甲斐を見出し
生きていくものなのかを試されているのではないだろうか。
自分で決断してここに来ているのに、誰かに試されてると
思うなんておかしな話なのだが。。。 
しかし、考えてみれば、試されていると思えるだけマシなの
かもしれない。試すというのは、誰かが何かを意図して
はからうことであるだろうし、そこには期待も含まれていると
思うからだ。でも、誰が試しているかなんて関係ない。
大事なのは、自分がそう思えることなんだと思う。

しかも、現実的によくよく考えてみると、実際、
この活動のことは、JICA職員や調整員、同じボランティアの
仲間がちゃんとそれぞれの目でお互いに見ており、
それぞれが何かを感じ影響を受けている。そして、何より、
活動の対象であるマラウイアンが私との毎日の
関わりあいの中でそれぞれの胸の内に何かを感じている。
それがいいことばかりではないかもしれないし、
今すぐどうこうなるものではないかもしれないが、
後に何かに変わる種みたいなものにも感じる。
日々の活動の中でお互いの信頼関係が充分に築ければ、
それらのいくつかが実を結ぶことになるかもしれない。
もしかしたら、それそのものとそこから派生していくもの
こそが成果と言えるのか。。
多くの活動の中では成果を意識した取組は必要だ。
でも、この活動では成果をそこまで意識する必要はないの
かもしれない。目の前にあるものに対してただただ自分が
思うように尽力すれば、成果はいつかどういった形かで
現れてくるのかもしれない。

目に見える客観性のある成果を追ってきたこれまでの
自分の人生は間違ってはないと思う。
ただ、それだけじゃ、人間つまらないなって最近強く思うのも確か。
みんながみんな持つことのできるモノサシで
ある物事をハカることは共感とか効率とか求める上で必要。
だけども、自分がそれでハカり切られちゃったら
なんだか悔しいもんね。

…気持ちが正常な時には気にも留めなかったことが、
気になって仕方なくなるときがある。そんな時、
毎晩の長い一人の時間が、より一層自分を思わしくない
方向へと導いていくように思う。

『自分の選んだ道を信じて進むこと。』
誰かがマラウイ出発前に言ってくれたな~。
今になってその言葉が心に染みるよ。