2012年7月7日土曜日

報告書第一&二号開示

JICAボランティアはJICAに定期的に報告書の提出をしている。
マラウイ到着から3ヶ月、6ヶ月、1年、1年半、2年の計5回の提出が
義務付られており、それらは一般に公開される資料となる。
現在、マラウイ到着から9ヶ月を経ているため、
2度の報告書の提出が既に終わっている。
せっかくなので、その報告書を本BLOGでも公開しようと思う。
※ここでは報告書の要約のみ

■活動報告書第一号(2012年1月14日提出)


マラウイでは初等教育の無償化の導入により中等教育就学者数も増加し中等教員数が不足した。その対応として2 年間の訓練を受けた初等教員を中等教員として採用してきたが、中等教員の半数以上が初等教育の教授法しか訓練されていない無資格教員であり、多くの中等学校では正規カリキュラムに基づく授業が実施できない状況である。2002 年に改定された教育分野のマスタープランである「Policy Investment FrameworkPIF)」の重要課題の一つとしても「中等教育の質的改善」が取り上げられており、中等教員としての専門性を有し、新カリキュラムの内容を十分に教授できる有資格教員の育成が課題となっている。本大学はこれを担う。現在活動を共にする主たる同僚はカウンターパート1人である。私には体育の授業(実技と講義)を通じて学校教育における体育の重要性についての認識を高めていくことが求められている。また、状況に応じて同僚教師のサポートも期待されている。配属先の主たるニーズは、体育の授業を通じて生徒に直接的に質の高い授業を提供することであると認識している。その重要性については私自信も同様に感じているところであり、配属先のニーズに応えられるよう授業をしていきたいと考えている。現在は、本大学の教員と学生のレベル、および授業形態や学習内容、評価方法等を知るために、他の教員が受け持っている授業のアシスタントや授業観察をすることで具体的な活動計画策定のための現地調査を行っている。また、赴任先がJICA隊員を必要としている理由、つまりは自分がなぜ本大学で必要とされているかの真因が自分の中ではまだ不明確であるため、赴任先関係者と広く深く関わり合いを持つことでそれを明確にしていきたいと思っている。


■活動報告書第二号(2012年3月31日提出)

配属先における目標を「ドマシ教員養成大学における教育水準の底上げ」とし、その達成のため2つの活動目標を設定した。一つ目は「体育教員の資質向上を図ること」であり、私の主たる活動である授業を通して達成を図りたい。二つ目は「体育スポーツの面白さを伝えること」であり、特に今学期から立ち上げる予定の部活動を通して達成を図りたい。
一つ目の活動目標は、大学教員および将来教員となる学生を含む体育教員の資質向上を図ろうとするものであり、学生に対しては通常の授業を行うことで直接的に教育活動を展開していく。私の行う授業そのものが教授内容の質や量、教育者としての態度の一つのモデルになり得るため、単に授業をするではなく、それらを踏まえた上で授業を行っていく必要がある。また、学生が将来教師になった時に私の授業で学んだことを抵抗なく活かせるよう、マラウイの現状の教育現場に対応した授業が当然求められる。例えば、ない道具をどう作るかを一緒に考えたりすることである。特に初中等教育校に通う生徒の年齢層は神経系の発達の著しい時期でもあるため、数多くの運動経験の場を与えることが教師の重要な役割となるため特に注力していく。
配属先との意見交換の進捗であるが、活動計画表の通りに進めていくということで同意している。通常の授業と定期テストについては引き続き同様に行ってほしいとのことであった。新しい試みである、PE department大学教員の全体会議を週一度のペースで定期的に行うことに関しても継続的改善体質の確立を図るという意義と併せて賛同済。また、体育教員のOFFICEおよび各用器具庫の5Sについても、業務効率改善等の意義と併せて賛同済。今学期より新たに始める部活動の立ち上げも計画通りに開始される予定である。但し、体育館や用器具庫の鍵の管理に問題があり現在是正中である。