12週間の授業を終え、明日からの1週間は試験前の準備期間に入る。
そしてその後の2週間が試験期間。その試験を以って今学期は終わり。
一つの区切りとなる。その区切りを目前にして、自分がここで
やるべきこと、やりたいことが見えてきたように思う。
「ドマシ教員養成大学で部活動をつくること」
それが自分のやるべきことだと思う。
本大学は、マラウイに3校ある中高等学校教員養成機関の中で
唯一の体育教員養成機関である。
そのため、マラウイの体育の将来は本大学の在り方に依存すると
言っても過言ではない。
しかし、12週間自分が授業を受け持ってみて思ったことは、
体育の専攻の生徒なのにスポーツを知らないということだ。
知っているものと言えば、サッカーとネットボールくらいではないか。
日本人がごく普通にイメージできるスポーツである
バスケットボール、バレーボール、バドミントン、卓球、テニス、野球
体操競技、水泳、陸上をほとんどの生徒はイメージすることさえできない。
これには流石に驚いた。
限られた授業の中でこれらのスポーツを教えるのだが、
授業時間も十分ではないため、それらのスポーツを楽しむことのできる
レベルまでにはなかなか至らない。また当然、各種ルールについても
本当の意味での理解にまで到達することが難しい。
そのため、生徒には何か一つでもいいので自信を持って教えられる
得意なスポーツを持ってもらいたいと思っている。
それを持つためには、部活動が一番良いのではないかと思った。
しかも、部活動を行うことのメリットはこれだけではない。
自分の好きなスポーツにとことんのめり込んでいき、
本気でスポーツをやることにより得られるものはとてつもなくデカい。
目標を持ち、それを達成するために努力することの大切さを知ったり、
その努力の方法がただがむしゃらであればいいわけではことを知ったり、
自分ひとりでは続けることが難しい辛いトレーニングも仲間とだったら
越えられることを知ったり、時には逃げ出したくなる自分の弱さを知ったり、
怪我をしたり伸び悩んだりする辛い時期を耐え抜く力を養ったり、
人の痛みがわかるようになったり、ルールを守ることの大切さを知ったり…
とにかく得られるものは多く、大きい。
スポーツは、人生の中でも自分のエネルギーを全力で
注ぎ込むことのできる数少ない経験の場であると思う。
何かに本気になることがどれだけ楽しいことかを生徒に教えたいと思っている。
私には、体育の授業を通じて、学校教育における体育の重要性についての
認識を高めていくことが求められている。
体育の重要性についての認識を高める。それはやる。
ただ、何も体育の授業だけを通してやる必要は何もない。
しかも、大学の枠だけに留める必要もないと思っている。
せっかく隣接したモデル校(セカンダリースクール)があるわけだし、
うちには立派な体育館もあるわけだから、それを有効活用して
活動の輪を段階的に広げていけたらと思っている。
自分がやるべきことの方向性が定まってきたら
なにか楽しくなってきた。
まずは用器具庫の5Sと用器具のリスト化をして、
管理システムを作ることから始めようかな。