年末年始の長期休暇が明けて以降、
調子よくトレーニングが継続されている。
いい感じだ。
中には、長期休暇以降トレーニングにめっきり
顔を出さなくなった生徒もいるはいるのだが、
その反面、トレーニングを自分の生活の一部にして
毎日毎日私のオフィスにコーチをお願いしに来る
意欲的な生徒もいる。固定されたメンバーではあるが。
これは本当に嬉しいことだ。
今はこうしてJICAの携行機材申請により得た
ウエイトトレーニング機材を使って毎日トレーニング
しているわけだが、実は、申請以前は
JICAの携行機材申請に対して大きな抵抗があった。
私がここに来たのはモノを与えるためではないからだ。
私がここに来たのは技術移転をするため。
では何故、機材申請をするに至ったのか。
一言で言えば、私のコピーを作りたいと思ったからだ。
多少語弊もあるにせよ、簡単に言えばそうなる。
技術移転によりコピーを作る。
私たちJICAボランティアは、
私たちが去った後もそれが継続して残っていくもの
なのかをしっかり考えなければならない。
そして、私自身もそれを重要視している。
私にはどうやら後任がいない。私で最後なのだ。
4代に渡って続いてきた本大学体育のボランティアの締め。
私がいなくなったから何にもなくなりましたじゃ、
意味がない。そんなことしてたら、
永久にボランティアを送り続けなければならない。
だから自分のコピーを作る必要がある、と思った。
対象は生徒。
通常はその対象はカウンターパートや
同僚になるべきであろう。しかし、そこは事情が事情。。
本大学にいる体育教師は5人。
そのうち3人はだいたい60歳。
そして残り2人は40歳手前ではあるが、
2人とも大学院進学希望者である。
そのうち1人は先日既に南アの大学院に行ってしまった。
もう1人もいつどのタイミングで居なくなってもおかしくない。
こんな状態で、私が彼らに何かをしたところで
この大学にどれだけのものを残せるのだろうか...
簡単に失われるのではないか…??
こういった事情も背景にあってのことだ。
そして、私のコピーと言えば
筋力トレーニングマンの他は考えられない。
(生徒の需要も考えて今回は円盤投げは抜きで)
しかし、当初私はモヤモヤしていた。
しっかりとしたトレーニング理論に基づいた
筋力トレーニングをしたいという生徒の需要と、
私の能力が最大限発揮される筋力トレーニングの
供給可能性とが合致しているにも関わらず、
機材が満足にないがために効果的な取組みが
できずにいたからだ。
それでも!
やはり、あるモノでなんとかするのが協力隊だろう!
っていう頭もあったため、最初はあるモノでうまく
やっていこうと思っていたのだが、
何だか騙しだましやっているようで、
本当に生徒のためになっているのかと
疑問を持ちながらやっていた気がする。
騙しだましのベンチプレスをやっていたある日、
ある生徒が鉄パイプと石膏と何かでベンチプレスの
セットを作ってそれでトレーニングをしていると聞いた。
(過去の投稿参照)
これを聞いて何だか胸の辺りが熱くなった。
その生徒のトレーニングに対するモチベーションが
確かなのがわかったからだ。
彼のレベルまでいかないにしろ、
モチベーションが高いのは他の生徒も一緒。
トレーニングの内容さえ十分に理解できれば、
自身である程度機材を手作りすることも可能だと
いうことがわかった。これは、この申請機材の効果が、
一時的なものではなく、私の帰国後も継続するものに
なる可能性を示唆するものだ。
彼らになら十分期待できる。そう思った。
結局は、これを決め手にし、機材申請に至った。
今は、申請してホントによかったと思っている。
今日のトレーニングでも、そう思える場面があった。
今日は近くのセカンダリースクールの生徒が
トレーニングの見学に来た。実は昨日も来ていたのだが、
昨日は見学だけを許可した。どうしてもやりたいので
あれば今日も来るハズと思っていた矢先に、やはり来た。
そこで、私がウエイトトレーニングのチームリーダーに
抜擢したある生徒を彼らのコーチにして、トレーニングに
参加してもらった。
いつかこのブログで書いたことがあるハズ。
“社会的立場はこうも人間を変えるものなのか”と。
今日の彼のコーチっぷりを見て、
そう感じずにはいられなかった。
私がこれまで彼に伝えてきたことを
彼はしっかり順序立てして、
しっかりとポイントをついて説明していた。
嬉しくなって、にやけるのを我慢するのが大変だった。
ということで、
彼を私の完全コピーにして日本に帰ることにします。
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