2011年11月2日水曜日

赴任日程延期。それと..

当初の赴任予定日は昨日であった。
元来赴任の際は赴任先が車を出して迎えに来てくれることになっていた。
赴任先で新しい生活をするために必要なもの(冷蔵庫、ベッドマット、防犯器具etc...)
がたくさんあり、それらを運ぶ必要性があるからだ。
しかし、問題発生により迎えに来れないらしい。ガソリンが手に入らないとのことである。

今マラウイは、政治上の問題で海外からの資金援助が(一時的に?)止められている。
国家予算の3割程が海外からの資金援助であるためそれはそれは大変な状況である。
さらには、マラウイ最大の産業であるタバコの世界的な需要縮減から外貨不足に
陥っており、それによってガソリンが海外から買えず、毎日ガソリンスタンドに車の
大行列ができている、まさに混乱状態。

マラウイには鉱山資源がほとんどないらしく(事実か否かは不明)、マラウィアンの多くは
農業で生計を立てており、一日1ドル以下の生活をしていると言われている。
ここ首都Lilongweでは大型スーパーのSHOPRIGHTやSUPAR、大型電家製品店の
GAMEなどがあり、日本人から見てもそれなりに値を張る商品が並んでいるのにである。
富裕層と貧困層の二極化は私が当初思っていたより酷く激しい。

私たちがマラウイに来る1ヶ月半前、ここマラウイでは大規模デモが起こった。
マラウイ中のあらゆる製品の一斉高騰に伴った騒動とのことであった。
これには普段わりと穏やかと言われているマラウィアンも黙ってはいられなかったようだ。
また、この騒動が着火剤となり、日頃フラストレーションを溜めていた人々が便乗して
騒動を起こしたとも聞いている。
19人であったか。。死人もでたらしい。

同じ人間が、たまたま日本に生れ落ちるかマラウイに生れ落ちるかで、
マラウイ国内でも、たまたま富裕層の生まれになるか貧困層の生まれになるかで、
全く違った人生が待ち受けている。

裸足で汚れたボロボロの服を着た女性が、小さな子どもを抱えながら
人通りの多い道の片隅に座って掌を天に向けている。
手にお金を置いてくれと呟きながら。私がそこを通るときにはいつもそうしている。
私はそれを見て見ぬふりをする。私は日本人で、多くはないけれど多少マラウィアンよりは
お金を持っている。しかし、ここでお金を渡すことは根本的な解決にはならないと自分に
言い聞かせ、少し歩くとそのことを忘れている。

ここマラウイで私に一体なにができるんだろう。

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